15分遅れで劇場入ったけど(カメラの前を通りとんだ迷惑者・汗)、
そんなに話は進んでなかったようですんなり入れた。
昔ヒットを飛ばしていたが今は自分の作風に悩み社会のバッシングしか受けられなくなったホラー作家が主人公。
彼は気がついたら警察署の取り調べ室で女性を殺した疑いで事情聴取を受けていたのだが、
それが本当のことだったのか、物語の世界だったのか、時系列が交錯し、
彼と彼を取り巻く人間が物語に吸い込まれていく。
《以下ネタバレ》
…というよりも、
この話はそもそも主人公の作家の頭の中で描いている物語なわけで、
途中の段階で悩んでは話の行方を替え、
それまで出てきていたはずの登場人物が消えてしまったり、
役目がかわったり、
公園がすぐ出てきたり、
時系列がかわってしまったりする。
物語を作るごとに酷評をうける現実に疲れてしまい、自分の頭のイメージなら傷つくことない、と内に閉じ籠ってしまい、
結局は周りの人まで頭の中で物語化させてしまうのだった。
ネットでの評価はこの作品かなり低いようだけど、
すごく分かりやすくて面白かったけどなぁ??
ただ、あまりにも刺激的で、物語の世界にひきずりこまれてしまい、
「自分のいるこの世界も誰かに作られてるだけなのか?」
と思い、
血の気が引いてすげー気持ち悪くなった…
演劇見て気分悪くなる(出来の悪さにイライラする)ことはあっても、
演劇見て気分悪くなる(気持ち悪くなる)のは初めてですよ…
それくらい考えさせられるお話でした。
活動休止中の長塚圭史さんの苦悩がこの劇でリアルに感じられた気がします。
現実よりも頭でのイメージ遊びの方が楽しいもんね…
すごくよく分かる。
でも逃げてばかりもいられないから、
もがきつつも1本の物語を描くんだ。
そんな気概を感じました。
偉そうかな…
上から視線すぎかな…
やや重苦しい舞台を観たので、
次は気楽に見られる楽しい舞台を観たいなぁ~と思います。